こんにちは、ぱにブロのマヒロです。
今回はですね、パニック障害を支えていく方々へお伝えしたく、文章を書いていこうと思います。
大切な家族や友人、恋人がパニック障害になってしまった!
そういったことはいつ起こるか分からないし、告白されてもどういったことに苦しんでいるのか分からないと思います。
そこで今回は、もしも周りの大切な人がパニック障害になってしまったけど、どうして良いのか分からない!っていう方と、その寄り添い方について書いていこうと思いますので、是非最後までお付き合いください。
突然ですがこんな経験ありませんか?
- 小さな箱に入れられて土の中に埋められた
- 鼻が詰まっている時に口を塞がれた
- 猛獣の檻の中に入れられた
多分ないと思います。。
この状態になった時、どんな強い人でも手足が冷たくなり変な汗が出て、フラフラして呼吸は浅く速くなり、緊張と不安で気が狂ってしまいそうになり、思考回路は完全にパニックに陥ってしまうでしょう。
そう、これは人間なら誰でもなる正常な反応です。
ですが、パニック障害はこういった身体的な症状が、ある時突然なんの理由もなく起きてしまうんです。
上記に書いたような環境ではない為、一番初めの発作は「死んでしまう」こう思ってしまうんです。
そして一度なってしまうと、当然この発作が起きること自体に恐怖を覚えます。一度なってしまった場所や環境を恐れ、行動範囲が極端に狭くなっていきます。
代表的な発作が起きる場所とは?
- 電車やバス、飛行機の中
- 車の運転や高速道路、トンネルの中
- 地下街や飲食店、薄暗いお店の中
- 映画館や人混み、長蛇の列
最初に書いたような誰でも恐怖に陥る状況ではなくても、こういった場所で発作が起きやすく、どうしても避けるようになっていきます。
ですが、普段の生活の中でこういった状況や場面を回避するのは結構難しく、特に仕事をしている人は我慢をしてやり過ごすしかありません。
かなりのエネルギーを使っていることを理解して頂きたい。
そして朝起きた瞬間からこういった場面に飛び込まなければいけないので、当然不安が襲ってきます。
心拍数は上がり、落ち着きがなく、食欲も出ません。
この起きてもいない事実に対して、更に現実では危険ではない状況に対して、過剰に不安感を持ってしまうことを【予期不安】と呼びます。
また起きたらどうしよう・・・
って思ってしまいますよね。。
パニック障害克服までの流れと、私の経験
パニック障害はある日突然に起こります。
そして最初のうちは強い発作を繰り返します。
そこまではまだいいです。
その後、様々な場所で発作を経験することで、この予期不安に悩み苦しむことになります。
結局この予期不安を潰していって自信を付けていくという事が、このパニック障害を克服して寛解まで持っていくという流れにはなるのですが、相当に大変です。
私は実に12年の歳月を要しました。
2002年の当時はインターネットも普及しておらず、鬱病すら認知度も低かった時代だったので、私は自分がおかしくなってしまったのではないかと不安で不安で仕方ありませんでした。
家にあった家庭の医学書というのを読んだりしましたが、なんの情報もありませんでした。
実際パニック障害と診断されたのは発症から数年後でしたので、現代のようにSNS等を通して、同じ精神疾患に苦しんでいる人がいるってことも知らず、自分に起きていることが何なのかも分からず、とっても苦しい数年を過ごしました。
勇気を持って人に話しても理解されず、たくさん恥もかきましたし、馬鹿にされたし、自信も失いました。
本当に絶望しました。
でもこのパニック障害は実は歴史が古く、19世紀の心臓学者も研究していたし、大戦中はパイロットを中心にこの症状が多く報告されています。
1980年代にようやく医学界に発表されましたが、中々ドクターの認知度も低いまま来ましたが、ここ数年では芸能人やアーティスト、ミュージシャンのカミングアウトも続き、一般の方々にも知れ渡ってきているような状況です。
パニック障害の発作で死ぬことはありません。
どんなに予期不安が酷くてもそれ自体で死ぬことはありません。
パニック障害になってしばらくすると、当の本人も死なない事は理解します。
でも死なないのが分かっても、この不安を止めることは出来ないんです。
脳科学的には「パニック障害は脳の誤作動である」という位置づけに現時点ではなっています。
正常な状態から脳が一気に危険な状態だよってとこまでいってしまうんです。
本来であれば、電車の中は危険はありません。
刃物を持って暴れている人がいて初めて脳は危険と判断します。
でもパニック障害は何にもなくても脳が誤作動してまい、恐怖に陥ります。
そういった感覚になってしまうんだ!という部分を理解してあげて欲しいと思います。
死にはしません。
でも簡単に流してしまったりしないで欲しいです。
大切な人が恐い思いをしています。
そして何より、そんな自分になってしまったことに自信を失い絶望しています。
私も悔しい思いをたくさんしました。
電車で息が苦しくなって、汗をかいてめまいがして手足も震えている中で、座っている小学校一年生を見て、幼い子でもしっかり通学しているのに、自分は会社に行くことも出来ないのか・・・
と思ったこともあります。(けして子供を馬鹿にしているわけではないです)
ご自身に置き換えてみて考えると分かるかも知れないですね。
今まではなんの心配もなく車に乗って高速を使って家族や恋人と出かける。
そんな普通のことが、ある日突然の発作から出来なくなるんです。
結構たいへんな事です。
家族で海外旅行も行けなくなるし、彼氏彼女と映画にも行けません。
会社の会議にも出られなくなるし、仲間と飲みに行くことも出来なくなります。
まずは優しく接して理解をしてあげて
さて、これまでパニック障害のことを書いてきましたが、次に実際に周りの人はどうしたら良いのか?
という部分に触れていきます。
まずはペースを合わせて優しく接してあげて下さい。
これは特に初期の頃はお願いしたいことです。
本人はこんな事になってしまってショックを受けていますし、自信も失っています。
そんなことも出来いのか!
気にしすぎだ、頑張れ!
何言ってんだお前!!
こんなことは絶対に言わないようにして下さい。
私は実際このようなことを言われて、完全に人生終わったと思いました。
自信を失っているところに、大切な人からこんなことを言われたら本当に立ち直るのが大変です。
一緒に電車に乗っていて、具合が悪くなったら一緒に降りてあげて下さい。
出かけるのが中止になっても何も言わないであげて下さい。
とにかく最初は優しく接するのがポイントです。
スマホで例えると、充電が残り数%しか残っていない状態なんです。
そのうちに充電されてきます。
チャレンジしてみようって気持ちになってきますので、そしたらまた一緒に出掛けてあげて下さい。
時には強引にでも引っ張ていく
この先は文章で書くととても難しい部分になってくるんですけど、、、書きます。
誤解を恐れずに言うと、甘やかし過ぎはダメです。
最初は優しくして欲しいんですけど、パートナーや両親に対してだと極端に甘えてくる場合もあると思います。
時には途中でギブアップしそうでも、強引に続行させることも大切です。
そして目的を達成させてあげて欲しいです。
毎回毎回引き返していたら自信の付けようもありません。
そして目標を達成したら一緒に喜んで、褒めてあげて欲しいです。
私自身そうだったのですが、目標を達成しても(電車で遠出するとか)それまでに疲れ切ってしまったり、目標にしていることが小さいことなのに大きなエネルギーを使ったりすると、素直に喜べなかったりしてしまうんです。
「なんでこんな思いをしてまで来たんだろう」
「今回は来れたけど次回は無理そうだな」
「この程度のこともしんどいなんて、なんて情けないんだろう」
こんな感じに私は思ってしまっていました。
なので、せっかく目標を達成出来ているのに、成長しているのに、その部分にフォーカス出来ないんです。
なのでパートナーの言葉が必要なんです。
出来たことには客観的にしっかり話をして理解させて下さい。
自信を付けてあげて欲しいです。
パニック障害を克服して幸せに生きるには、自信を付けること。
そして人生を楽しむこと。
この二つだと思っています。
人生を楽しむのが一番の薬
私自身、大きな再発などせずに6年が経ちましたが、最終的にはこの二つに気が付けたからだと思っています。
パニック障害が酷かったころは、寝ている時間以外は不安に支配されていました。
でも何かを楽しんだり、何かに興味を持って勉強したりする時間が増えて、一日を通して、不安に思う時間の割合がどんどん減っていったんです。
最初は1:9だった不安が、(リラックスが1、不安が9)だんだん2:8、3:7・・・といった感じでです。
そのうちに6:4とリラックスの割合が不安を越えてきます。
ここまで来たらこっちのもんです。
最終的には9:1になります。
まぁパニック障害が治ったところで人間から不安は消えませんので9:1が正常です。
このように割合が変わってくると負のスパイラルから一気に正のスパイラルに入ります。
家族として、パートナーとして、上昇気流に乗せてあげて欲しいと思います。
あなたの助けが必要です。
中々たった一人では大変なことです。
手を差し伸べてあげて下さい。
家族、パートナー、周りで支える人も大変だと思います。
でも助けてあげて下さい。
最後に
今回はパニック障害の人向けというより、パニック障害を支える方向けに記事を書きました。
どんな恐怖感や不安感があって、どういう時に発作が出てしまうのか。
また実際に一緒にいる中で、どのように接していいのかをお伝えしたくて。
この精神疾患は年々増加傾向にあり、日本だと40人に一人という割合にまで増えています。
アメリカはもっと多いです。
割と身近な疾患なのかも知れません。
そして、発症から早ければ早いほど完治すると言われています。
実際には3か月以内の一過性の場合のみ医学的に完治すると言われています。
時間が経てば経つほど完治は難しく、自身で受け入れて寛解にまで持っていくしかありません。
私自身も何もなく6年経って、電車や飛行機も問題なく、なんの発作も出ませんが、寛解しているだけで完治したとは言えません。
考え方や生き方が変わっただけで、それが崩れたらまたいつでも再発するでしょう。
でも考え方と生き方が変われば再発は絶対起きません。
ポイントは考え方と生き方だと思います。
先日思ったのですが、パニック障害や不安症、離人症や鬱病、このような精神疾患が完全に治ったとしても、仕事や人間関係、将来への不安。
こういったことは尽きません。
この部分は私自身も今でも格闘しています汗
楽しく笑って人生を過ごす。
これが一番の薬であることは間違いないです。
もしも周りにパニック障害の人がいましたら、是非一緒に笑って人生を過ごしてみて下さい。
それが、あなたも含むみんなの幸せだと思います。
心より、よろしくお願いします☆
それではまた☆
優光